非上場企業が上場企業になること、或いはその逆で上場企業が非上場化すること。これらはIPOや単なるデリストの場合もあれば、M&Aの結果としてなる場合もあります。いずれの場合も、企業の"上場ステータス"が変わることは重要なことですから、そのイベントの後のことに経営者は思いを馳せなければいけない、想像力を働かさなければいけないと思います。事情を知っている大株主は格別として、少数株主は重要な事実を知る機会、判断に影響を与える力に乏しいですから、特にこれら少数株主の利益を経営者は"代わりに"考慮しなければいけないと思います。これは親子上場している二社間において、親会社の判断によって子会社が吸収・非上場化される場合(の株式交換比率)などが典型的なケースですが、必ずしもそれらに限りません。慣れないこと、自らが存在してきた環境から離れた状態について想像力を働かせることは簡単なことではありません。勢い、自分の常識を世間の常識だと思ってしまうからです。しかしそれでも想像しなければいけない。想像力の大切さを強く感じる、今日この頃です。