相撲は好きでしたが、最近では興味が薄れてしまいました。やはり一連の不祥事とか、だらしなさが影響していると思います。「相撲はそういう風に変わってきたんだ」との意見もありますが、相撲協会は普通のスポーツ協会、例えばプロレス協会とは違います。相撲協会は公益法人として税制上の優遇措置を受けていますから、他団体と同列に論じるべきではありません。国技を継承する特別な任務を負っていて、その見合いとしての特別優遇な訳ですから、しっかりしてもらわないと困ります。
昨日の理事選で、貴乃花親方がどんでん返しで勝ったことに、大いに期待したいと思います。しかし思うのですが、今回の貴乃花の勝利は、時代の風もあるでしょうが、やはり「選挙方法の変更」というテクニカルな事象が大きく影響していると思います。親方衆の目の前で記入漏れなどを確認されながら投票するスタイルから、親方衆の前ではあるが少々離れていて、かつ名前を書くのではなく最高裁判事の国民審査のように予め書かれた名前の上に丸をつける方式に変わったこと。このテクニカルな変更がなければ、貴乃花は勝てなかったのではないでしょうか。
これは小泉元首相が自民党総裁選に勝った時に似ています。国会議員でない自民党員の票の重みが変わり、小泉さんはその新方式に合った形で選挙を戦い、見事大方の予想を覆して勝ちました。しかし選挙方法を変えたのは、小泉さん自身ではありません。相撲協会理事の選挙方法を変えた立役者は誰でしょうか。大きな変化の裏には、隠れた名プレイヤーがいるものです。いずれにしろ相撲がまた見に行きたくなる形と雰囲気に早く変わってほしいものですね。