金融市場の騒動は、ようやく落ち着くでしょうか?
今迄サブプライムに関係する話では、基本的に「昨日より今日は値段が下がる」と云うのが常でしたが、JPモルガンによるベア・スターンズの買収価格が、1株当たり2ドルから10ドルに引き上げられました。もちろん、元々の2ドルと云う値段が低すぎただけかも知れませんが、さはさりながら、これだけのまとまった額の取引に関して、ベクトルが下向きから上向きに変わったのは、何はともあれいいことです。
放物線が逆放物線に変わる時、二次微分がマイナスからプラスに変わっても、暫くは曲線は下向きを続けます。今回の出来事が、一次微分がプラスになり、今後一気に金融市場が回復してくると考えるのは早計だと思いますが、少なくとも二次微分がプラスに転じ、ここからは下落の加速度が減少し、いずれ上昇してくる兆しのひとつだと考えてもいいかも知れません。
背景としては、米金融当局による大量の流動性供給、或いはその枠組みを用意したことがあるでしょう。春の花も咲き乱れ始めています。”兆し"を注意深く見ていきたいと思います。