今日までNYに居ました。久し振りに、結局一週間近く居たことになります。2006年版のNYレビューをするとこんな感じでしょうか。
−悪いところ:音がうるさい。街のど真ん中を、大型トラックが極めて無神経な音を立てて走っています。エンジンの音、荷台の音。とにかく耳を塞ぎたくなるような音を立てて通過することがあります。通行人は平気な顔。目はつぶることが出来ますが、耳を塞ぐことは出来ません。だからこそ、文化あるところでは「音」は静かであり、繊細であるものです。NYは臭いもほとんどなくなり、店員の態度(ホスピタリティー)、食事の味など、あらゆる事が大きく改善したと思いますが、この音だけは何とかして欲しいものです。
−いいところ:年令、今までに成し遂げたこと、等々に拘わらず、人を受け入れる地合があります。NYは常に両手を拡げて待ってくれている気がします。差別がない訳ではないでしょう。意識的に、広くあらゆる価値観・存在を受け入れようとする決心・ルール・雰囲気があります。それがやはり、NYの一番いいところだと思います。
−NYに居ても変わらないこと:やはり蕎麦でしょうか。ロンドンから水曜日の午後に着いたのですが、水曜晩は蕎麦、木曜晩も日本食でフィニッシュは蕎麦、金曜晩はうどん、土曜昼も蕎麦、日曜昼も蕎麦。まぁホントに病気ですね。しかし美味しい。NYで食べても美味しい。この辺りの感覚が、ちょっと分かって頂けないと思うのですが、蕎麦であれば、とにかく安心して美味しく食べられるのです。NYでも美味しいのか?と思われるかも知れません。しかしこれは風呂好きであればどんな場所でもやはり風呂が好きなのと一緒で、どこでも十分イケるのです。
−新たな思い出:週明けから急に天気が悪くなって(と云うよりも急に本来の天気に戻って)、月曜の朝からあっと云う間に寒くなりました。その変化に適応できず、月曜の午前に出先でお腹が冷えてしまいました。午後の途中からは或るコンフェランスに出なければなりません。そこで薬局でホカロンの様なものを買って、靴の中とお腹の近くに忍ばせてみました。お腹は、単にズボンとシャツの間に入れただけです。これが好調で、お腹の痛みは止まりました。ところが夕方からのレセプションで、ワインを片手に立って話を聞いていると、この使い捨てカイロがするっと滑ってしまい、スーツのズボンの右足の内側をストンと落ちてしまいました。いけない!裾を見ると、未だ何も見えません。よし!話が終わってみんなが動き始めたら、そっと取ればいい。しかし足の位置を固定しているのに疲れ、そうっと右足を動かしたところ、裾から白い物体がポロッと出てしまいました。動ぜず急いで取ったのですが、見ていた人がいると、きっとビックリしたことでしょう。
今年はもう今回が最後かも知れません。NYは変化する街です。また来る時を楽しみにしたいと思います。