著作権というのは、中々複雑で厄介なものです。一方で著作者の権利が守られなければいけませんし、また一方ではいいものであればあるほど、文学作品等であれば多くの人に読まれた方がいいですし、ビジネス・アイデアであれば多くの人に利用された方がいいものです。この、『作者利益と社会効能のバランス』が難しい訳です。文学の世界ではプロジェクト・グーテンベルクというものがあり、世界中で著作権の切れた古典を一字一句デジタルで再現してインターネット上の図書館のような所にアーカイブし、誰でも利用出来るようにしています。私にとって2番目に付き合いの長い知人もそのプロジェクトに参加していました。
金融の世界ではビジネス・アイデアは特許等を取らないのが一般的な、少なくともウォール・ストリートでは、常識です。金融に於いては流動性が命なので、いいアイデアはマーケットの共有の財産としてみんなで使おうという発想が根底にあるのだと思います。まぁこのように、国によっても、対象によっても、考え方やそのセンシティビティは違ったりしますが、どのような場合であっても『剽窃』だけはいけないモナ。