今日は旧暦で8月15日。春夏秋冬それぞれの3ヶ月のうち、最初の月が孟、真ん中の月が仲、最後の月が季となるので、8月は仲秋となります。仲秋の名月は必ず仏滅の晩に出ます。何故なら旧暦の月数と日数を足して6で割った余りが0なら大安、1なら赤口、以下先勝、友引、先負、余りが5なら仏滅というのが六曜の決め方なので、旧暦8月15日は必ず仏滅になるからです。さて、そんな仲秋の名月に、今年は出張のため会えないと思っていました。しかし昨日移動中の飛行機から、(厳密には一夜早いかも知れませんが)思い掛けず仲秋の名月を見ることが出来ました。夕方に離陸して暫くすると右手には夕焼け空が大きく拡がり、そして左手には雲海の上に綺麗な、大きな満月が浮かんでいました。塵も水蒸気も少ない上空のことですから、月は極めて澄んでおり、かつ反対側の夕日との対比がとても幻想的でした。月はあくまでも白く、たかが地表に当たった太陽光の反射であるにもかかわらず、どうしてあそこまで白いのかと不思議に思う程でした。”地球は青かった”−地球を始めて大気圏の外から見た人間、ソ連のガガーリンの言葉です(1961年)。月から見る地球は、白くなく青い。地球は、外から見ると”地”の球と言うよりも、水球に近いのでしょうか。もつれ合いながら飛ぶ碧玉と白玉。例年の仲秋の名月とは全く違う趣を感じることのできた一時でした。