どうも最近の天候は訳が分かりません。異常に暖かくなったかと思うと、急に寒くなる。今日も朝はやたら暖かかったのですが、そのつもりで先程襟巻きもコートも持たないで、1キロ程先にある顧客企業とのミーティングに歩いて往復したら、体中が冷えて手もかじかんでしまいました。三寒四温のような天候の推移は珍しいことではありませんが、今年は一つ例年と違う気がします。週末、あれほど暖かかったにも拘わらず、沈丁花の香りがしなかったのです。街角を注意深く見ると、既に蕾がほつれている沈丁花もありました。しかし鼻に神経を集中して、すぅーっと息を吸っても、例の香りがしてきません。全体の「春感」はとても高いのに、沈丁花の香りがしなくて、妙にちぐはぐな気がしました。代わりに街に漂っていた香りは梅の香りです。今年ほど梅の香りを強く感じた記憶はありません。丁度花が咲く頃に、気温が上昇したからでしょう。恐らく、気温の上下−行き過ぎたり後戻りしたり−は気紛れで起きても、植物の香りのする順番は変わらないのでしょう。春はやはり、沈丁花の香りが街を過ぎてからですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。