私は友達、特に学生時代からの友達が大切です。年末は色々な形で旧い友達に会う機会が多いのですが、今もとても大切ですし、これからも本当に大切にしていきたいと思います。
仕事上の関係もなく、身内でもない友達は、これといって特別に助けになるような情報や経験を持ち合わせている訳でもないのですが、だからこそ逆に、何事にも換えられない有り難さがあると思います。悩んでいれば、どうこうせよと言うでもなく、せいぜい「しゃんめえ」と言って一緒に飲んでくれる程度ですが、しかしそれが一番必要だったりします。人はたまに自分でも気付かないうちに間違った方向に踏み出してしまうことがありますが、そんな時でも押し付けるでもなく、突き放すでもなく、しかし本来あるべき方向を思い出させてくれるのも、普段は近くにいない友達だったりします。
少なくとも私にとって、人生の安全保障は「友達」によって成り立っていると感じます。そしてそんな大切な友達にとって、私も少しでも役に立つ、助けられる存在でありたいと願っています。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。