ようやくフセインが拘束されました。イラク情勢の今後については色々な憶測が飛び交っていますが、それは専門家に任せるとして、私に関係するところでは思ったことが2つあります。
1つは株価に対する影響です。今日は日本の株式市場は3%程度上昇した訳ですが、こんなもんでしょうか?フセインが全てを仕切って来た訳ではない、却って報復行動が増加するかも知れない、等々の考えもありますが、フセインが生きているか死んでいるか、生きているなら何処にいるか分からない、という不確定状態が取り除かれたということは、少なくとも中長期的に見るとボラティリティを下げる作用があり、株式市場にはいい材料だと思います。問題はその幅ですが、3%というと通常時でも1週間程度で振れている幅です。そう考えると少し上昇幅が狭ま過ぎるかなと感じました。
もう1つ思ったのは、今日も何故か新聞休刊日だったということです。これだけの重大ニュースをテレビかスポーツ新聞でしか読めない。これは何度も書いてますが、ジャーナリストとして恥ずべきことです。実際には号外も出ている訳で、現場の記者やデスクはせっせと書いているのでしょう。これは新聞社の経営の問題です。いい加減ナントカして欲しいものです。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。