欧米人は現ブッシュ大統領のことを「ジョージ・W」と呼びます。父親と区別する為でしょう。彼に対する批判的・懐疑的な考えは、以前からヨーロッパでは強くありました。しかしその考えは愈々確信的になり、ヨーロッパだけでなく、アメリカに於いてもかなり広範に支持されるようになっているようです。 「ジョージ・Wは自分とアメリカだけの平和を考えており、世界の平和は二の次である。」 皆、言うのも憚れることなので、あからさまには言わないのですが、皆がこの考えを前提として議論する、そんな雰囲気を強く感じます。国全体の出力や知恵の水準を考えると、「日本は決して欧米に劣らない」と、国際会議に出る度に再確認するのですが、同時に日本国内に於ける、「議論の前提となる情報や理解の共有」の低さも再確認させられます。ホワイトハウスで何が起きているか。これはアメリカ人だけの興味の対象ではありません。しかし日本では「知らぬが仏」的な部分が強過ぎる気がします。国民性なのか、和製ジャーナリズムの問題なのか。色々な視点を持つことは、何時の時代にも極めて重要なことですが、視点を持つ為には先ず情報が必要です。情報経路の確保の大切さをしみじみと感じます。