元マイクロソフトの成毛眞さん、伝説のトレーダー藤巻健史さんとの鼎談が「トーキョー金融道」という本になりました。31日発売ですが、大手書店では既に店頭に並び始めているようです。その本のあとがきにも書いたのですが、成毛さんが誰でも疑問に思うような質問をし、藤巻さんと私が、金融界の人間であれば誰でも知っているような回答をする、ただそれだけの内容です。そう言うとあたかも極めて常識的な内容のように聞こえますが、実際に読んでみると世間の活字に書かれていることからは大きくかけ離れた非常識とも思える内容になっています。常識が非常識になる。或いは非常識が常識となる。そんな不思議なことが頻繁に起きるのが最近の日本です。金融に限らず、或いは日本に限らず、このような「ギャップ」は至る所に散見され、それらを埋める作業が極めて重要になってきていると感じています。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。