最近雨が多いと思ったら、すっかり梅雨入りしていました。梅雨は古今集の頃には五月雨(さみだれ)と言うのが一般的だったようですが、旧暦5月(今の6月)頃の長雨のことです。源氏物語の「雨夜の品定め」も五月雨の頃ですし、古今集でも「五月雨」と来ると一人静かに夜更けに恋人を想う歌ばかりで、五月雨と異性を想う心はどうやらセットだったようです。五月雨は田植えのタイミングであり、農耕民族にとっては極めて重要な時期で、その間は田の神を迎えるために物忌みをしました。男女の関係を慎むことは物忌みの代表的な方法であったので、要は恋人に会えないので恋心が募ったようです。結婚も5月には控える習慣があったそうですが、ジューン・ブライド(6月の花嫁)はその反動でしょうか?
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。