昨晩のワールドカップは興奮しました。恐らく列島のあらゆる所で叫び声がしていたことでしょう。関東地区の視聴率は平均で66.1%、瞬間最大では終了直後に81.9%にまでも達したそうです。スポーツ中継としては東京オリンピックの女子バレー決勝、日本対ソ連に次ぐ歴代2位のようです。
8割超というと、ほぼ全所帯が見ているといった感じでしょうか。腐っても大国、「国」としての発現もいろいろな形である我が国に於いてでさえこうですから、中南米やアフリカの小国にとってはまさに国家的イベントに違いありません。普段いろいろと言いたいことのある大国に勝てば、まさに溜飲が下がることでしょう。日本では未だ本格的なフーリガン問題は起きてませんが、昨日はモスクワや中国でサポーターが暴徒化したようです。ファンと呼ばずにサポーターと呼ぶのも、アドレナリンの分泌を増長させている気がします。決勝トーナメントになれば、日本でもきっと事件が起きるでしょう。日本会場での決勝トーナメント参加国は、決勝戦の相手を含めて9カ国。そのうちの8カ国が日本での試合で敗退します。リーグ戦で勝ち点を争っている1次リーグとは比べものにならない興奮や不満が爆発するでしょう。私は生来の野次馬なので、六本木ロアビル前に思わず足が向いてしまう自分が今から怖いです。
(先日のイングランド・アルゼンチン戦の後も、しっかり見物に寄りました。)
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。