世はワールドカップで大騒ぎですが、サッカーと理論科学の間には不思議な因縁があるようです。そもそもサッカーボールの形ですが、12枚の正五角形と20枚の正六角形が張り合わせてあり60個の角がありますが、これは炭素原子が60個集まって出来ている「バッキーボールC60」と言われる構造と同じであり、この分子構造を発見したクロート、カール、スモーリーの3氏は1996年のノーベル化学賞を受賞しています。この構造は極めて硬くて壊れにくい構造だそうです。理論物理界の大天才、ボーアとアインシュタインは同時代の人ですが(ボーアは1922年、アインシュタインは1921年にノーベル物理賞を受賞しています)、ボーアは有名なサッカー選手だったそうですし、アインシュタインも「学生時代には英語や歴史の授業中にサッカーをしていたので数学と物理しかできなくなった」などと冗談を言っているようです。確かにほぼ同じ入射角・反射角で跳ね返ったり、流体力学の理屈通りに球が空中で曲がるサッカーは、自然科学に馴染むのかも知れません。その時その時でどっちに転がるか分からないラグビーボールを追っかける人達は、どちらかというと文学の方が向くのでしょうか?