先日、ハンガリー生まれで今はドイツのパスポートを持っているビジネスマンに出会いました。彼はNYも含めて世界各地を住み移ってきて、現在はフランクフルトを中心にヨーロッパ全域にいくつか拠点のある会社を経営し、自宅は南仏にあります。どこの国の人ですか?と聞かれると、「ヨーロピアンだ」と答えます。彼の教えてくれたジョークは、「ヨーロッパ製の天国とは、シェフがフランス人、警官はイギリス人、メカニックはドイツ人、恋人はイタリア人、オーガナイザーはスイス人であり、一方ヨーロッパ製の地獄とは、シェフがイギリス人、警官はドイツ人、メカニックはイタリア人、恋人はスイス人、オーガナイザーはフランス人である。」というものでした。
なるほど。例に挙がった5カ国は、どこも飛行機で1〜2時間で往き来できます。そんな近くに、これだけ違う国民性が維持されて併存しているというのは面白いと思います。覇権主義とは大きく一線を画す文化です。個性を尊重することは大切ですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。