私は酒類は大概何でも飲みます。学生の頃はツッパッていて、ジンのような辛めのものばかり飲んでいました。次第に甘いリキュールも舐めるようになり、今ではどちらかというと甘系の方が好きです。甘いリキュールも、これも大概のものを飲みますが、アマレットやグラン・マルニエなど人がよく飲むもの以外で私が好きなものに、アニス酒があります。
100年ほど前に製造禁止となったアブサンの代用品として、味を似せて作られたようですが、代表的なものにフランスのペルノーやギリシャのウゾーがあります。世界各国にも同種のリキュールがあるようですが、共通している特徴は透明もしくは黄色味がかった透明なお酒なのですが、氷が溶けて混ざると白濁する点です。また匂いがとても強く、クレゾールみたいな薬っぽい匂いがします。味は甘いというか苦いというか、お世辞にもデリシャスとは言えませんが、癖になる味です。味と言い、匂いと言い、白く濁るところと言い、いかにも大嫌いになるか中毒になるかしかないようなお酒ですが、アブサンが元々マリファナと同じような中毒性を持っていたのも製造禁止された理由の一つらしいので、それも頷けます。お酒の世界は深くて広いですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
-
ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。