また行ってしまいました、金曜日の晩。
ラリー・カールトンといえば、あの「ルーム335」の早弾きで有名になった、フュージョン系の軽い受け狙いギタリストといったイメージがかつてはありましたが、今は随分違います。一昨年、昨年、今年と3年間続けて彼のステージを見てきましたが、一言「最高」です。彼はロスの家に泥棒が入り、それを目撃してしまったばかりに背中に銃弾を受け、左半身(特に左手)が動かなくなってしまったのですが、それからリハビリを重ね、早弾きのできない早弾きギタリストはまたステージに立ったのです。
一昨年のステージでは、ルーム335は弾きたがりませんでしたし、アンコールでようやく弾いてもソロ・フレーズは弾きませんでした。明らかにまだ指が動き切らないのが分かりました。しかしその時も、今回も、いつも本当に楽しそうで、音楽をギターを心底愛しているのが伝わってきます。今では指もかなり動くようになりましたが、とにかく自分の音楽が好きで、そしてその気持ちを伝える技を持っている、そのことが聴衆の心を衝き動かすのでしょう。どんな仕事でもこれは同じだろうと、そう思いました。誰にも負けない程好きであること、そしてそれをちゃんと表現して伝えて共有できること。う〜ん、大変だなぁ。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。