また行ってしまいました、金曜日の晩。
ラリー・カールトンといえば、あの「ルーム335」の早弾きで有名になった、フュージョン系の軽い受け狙いギタリストといったイメージがかつてはありましたが、今は随分違います。一昨年、昨年、今年と3年間続けて彼のステージを見てきましたが、一言「最高」です。彼はロスの家に泥棒が入り、それを目撃してしまったばかりに背中に銃弾を受け、左半身(特に左手)が動かなくなってしまったのですが、それからリハビリを重ね、早弾きのできない早弾きギタリストはまたステージに立ったのです。
一昨年のステージでは、ルーム335は弾きたがりませんでしたし、アンコールでようやく弾いてもソロ・フレーズは弾きませんでした。明らかにまだ指が動き切らないのが分かりました。しかしその時も、今回も、いつも本当に楽しそうで、音楽をギターを心底愛しているのが伝わってきます。今では指もかなり動くようになりましたが、とにかく自分の音楽が好きで、そしてその気持ちを伝える技を持っている、そのことが聴衆の心を衝き動かすのでしょう。どんな仕事でもこれは同じだろうと、そう思いました。誰にも負けない程好きであること、そしてそれをちゃんと表現して伝えて共有できること。う〜ん、大変だなぁ。