銀行のリスク・テイク能力が下がってきているので、代わりに公的金融機関の役割が増大するべきだという議論があるようです。私は反対です。そもそも誰よりも雇用の保障が大きい公務員に、リスクに対するセンスが銀行員より多く備わるとは思えません(勿論一般論ですが)。それでも銀行よりも公的金融機関にリスク・テイク能力があると言うならば、それはお金をいくらでも使えて後世にツケを回せる能力があるということではないでしょうか?因みにこのことと、セーフティーネットの議論は全く別です。国として弱者のためにセーフティーネットを張らなければいけないのは当然のことです。しかしそれは公的金融機関を増長させなくても、銀行から借りるお金に国が保証を供給すれば済むことです。