約30年前に円が変動相場制に移って以来、長い円高トレンドの歴史でした。一旦80円をつけてから円安に戻したものの、やはり360円から100円台の下の方という基本的に長い円高傾向には変わりありません。今まで金融商品や経済に対する不安があると、いつでも答えは「やっぱり安心なのは郵便貯金」でした。しかしこの郵貯神話は実は長期円高トレンドと関係があるのではないでしょうか?もしここから円が150円、200円を目指して円安になるとすると、様々な不安から郵貯にお金を移しても、日銀券はいつも預けただけ返ってきますが、かつてヨーロッパに行けたお金でグァムとかにしか行けなくなるかも知れません。円安傾向に入ると、もっとお金は預・貯金から外貨資産や株式などのリスク・アセットに移り始めるのではないでしょうか?我が国における投資パターンの理由が、実は民族性でも何でもなく、単に為替の映しだったという仮定も面白そうですね。