アメリカのエネルギー会社大手のエンロンが、帝人と共同で松山に小規模発電所を作るそうです。発電出力は僅か7万キロワット。これは中々興味深い動きです。エンロンは数百万キロワット級の発電所も各地に作る計画があるそうですが、電力供給の将来図は大規模発電所ではなく、数多くの小規模発電所かも知れません。何故なら電気は蓄えることと送ること(送電)が、もっとも効率が悪くてコストの掛かることであるからです。余計に作って蓄電してもどんどん放電していきますし、送電中もかなりのロスがある筈です。メインフレームの大型コンピュータから分散系のユニックスに移行してきたように、電力の世界も変わって行くでしょう。地球全体のエントロピーの増大も抑える方向のこのような動きは、ビジネスとしても環境保全としても意義の深いことだと思います。