先週(8月17日-21日)は日経平均株価が週間で3.9%安、TOPIXが3.1%安と軟調に推移しました。中東情勢の不透明感が意識されたほか、日米で金利が上昇したことが市場の重荷となりました。一方で、東証プライム上場の3月期決算企業における2026年4-6月期の決算発表が一巡する中で、約7割の純利益が増益となるなど、業績には堅調さがうかがえます。今回は粗利率(売上高総利益率)に注目したスクリーニングを実施してみます。粗利率とは、『(売上高-売上原価)÷売上高』で計算され、その企業が提供する商品やサービスの収益力を見る指標です。スクリーニングでは、その粗利率が直近会計年で改善が見られ、今期もアナリスト予想ベースで更なる改善が見込まれる大型株をピックアップしてみます。
<抽出条件>
・TOPIX500構成銘柄
・最新会計期の粗利率がそれ以前の5年間の粗利率平均を上回る
・今期予想粗利率が最新会計期の粗利率を上回ると見込まれている
・今期予想粗利率の前期比改善幅が大きい20銘柄を抽出
リストからは、キオクシアホールディングス(285A)やイビデン(4062)、フジクラ(5803)など人工知能(AI)・半導体関連銘柄が多くラインアップされました。グローバルなトレンドを受けた、需要の多さがこれらの企業の粗利益改善に寄与しているとみなせます。その他にはラクス(3923)やマネーフォワード(3994)といった国内のSaaS銘柄も、ランクインしています。SaaS銘柄はAIの台頭が逆風とされるなかで、提供するサービスの値上げや原価率改善から粗利益率の改善を進めていると推察されます。注目はHOYA(7741)で、こちらも半導体による評価が大きいものの、ライフケア領域における売上収益は1548億円・セグメント利益300億円で、前年同期比の成長率では前者が12.8%増・後者が23.6%増と安定収益といえるセグメントでも堅調な利益成長を達成しています。
株価が軟調となった局面において、改めてファンダメンタルズに注目した投資を再考するタイミングといえるでしょう。今回取り上げた、粗利益率の改善など商品・サービスの付加価値を高めることができている企業に注目してみてはいかがでしょうか。
最新会計年度の粗利益率が過去5年の平均を上回り、今期も粗利の改善が見込まれる大型株20選はこちらからチェック
