私はアイルトン・セナが大好きでした。友人がセナの本を貸してくれと言うので、久し振りに引っ張り出して来てパラパラと見てみました。死んでしまうと美化してしまうというのもありますが、遠くを見つめて深い眼光をたたえた、素敵な目をしています。レースはライバルを相手に行なうものですがセナは違ったようです。予選で最速レコードを出してポール・ポジションを決めていても、予選が終わる直前に自らのレコードを抜くために走ったそうです。セナは他人より速くではなく、常に自分より速く走ろうとしていたのです。ここにセナと通常のレーサーとの間の質的な差を見ます。自らの限界を拡げてゆく。何か考えさせられますね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。