マネックスは信用取引を扱っていませんし、今回セゾン証券との合併後も信用取引を取り扱わない予定です。信用取引を導入しないのには理由があります。これから数回にわたってその考えについて説明したいと思います。まずそもそも個人投資家は日計りなどのいわゆる「トレーディング」においては不利な立場にあると考えています。投資ではなくて「トレーディング」は(裁定取引などの一部の例外を除けば)、通常「マーケット情報」を糧に行ないます。情報をもとに買ったり、売ったりする訳です。マーケットで一番最初に情報を何らかの形で察知するのはプロのディーラーや機関投資家であることが多くあります。あるディーラーが買い上がり、そこで通信社の記者が何が起きているのか聞きに電話して来る。知らないよとうそぶくこともあれば、こっそり教えてあげることもある。すると記者はプロだけが見ることのできる媒体にそのニュースを流す。それを見た多くのプロが慌てて買いに来る。買いが一巡した頃に、一般個人投資家が見ることのできる、もっとも高価な情報媒体にそのニュースが流れる。そんな感じです。情報はそのような売り方をした方が儲かるのでしょう。10年以上(債券の)トレーダーをしていましたが、プロ用の媒体に流れた情報をもとにトレーディングをしても、儲かった例は殆どありません。こんな所で個人に勝ち目がどれだけあるでしょう?「売り」から入るのは「トレーディング」の需要が多いでしょう。上述の理由で、「空売り」は出来なくていいと考えています。相場が下がることへのヘッジの需要には応えたいと思っています。弊社でもベア・ファンドを扱っており、多くの方の御利用を頂いておりますが、(プット・)オプションの購入もできるようにすべきかの検討はしています。(明日に続く)

今日のカブセン 「買い増すぞ証券レディーを落とすまで」
                      By 恋の赤字貧乏大作戦