先日、新聞で興味深いニュースを目にしました。天文衛星の進化によって、冥王星に代わる9番目の惑星が存在する可能性が出てきたというのです。台湾の国立清華大学の後藤教授らが発表したもので、実はこの議論は1900年代から長らく続いてきたものでした。
私はこのニュースを読んだとき、ワクワクしました。知っていると思っていた太陽系に、まだ未知のことがたくさんある。新しいことを知れる喜びがある──それだけで心が躍ります。
一方で、9番目の惑星が存在したとしても、私たちの日常生活が変わるわけではありません。「それが、どうしたの?」と聞かれれば、「日常には影響しない」という答えになってしまいます。
先日、中国古典文学に精通されている作家・評論家 守屋淳さんと会食する機会がありました。守屋さんとは、数学のABC予想やハイゼンベルクの不確定性原理について議論させていただきました。
ABC予想も不確定性原理も、知っていたからといって日常が変わるわけではありません。しかし、このような知的な議論ができる時間は、私にとってとても楽しく、有意義なものでした。
日常を直接変えなくても、心を豊かにしてくれるもの。知的好奇心を満たすことは、そんな価値があるのではないでしょうか。
あなたは、どんなことにワクワクしますか?ぜひ、その好奇心を大切にしてみてください。
