IT関連のある新技術を持っている会社があるとします、例えばDWDM(高密度波長分割多重、本年1月7日つぶやき参照)のような。DWDMを理由にその会社の株を買う時、技術のことは説明を受ければある程度理解できるかも知れませんが、その技術の適用される市場の大きさとか、それがその会社にどれだけの利益をもたらすかについては通常見当もつきません。
一方ときメモ・ファンドは、シリーズ1本目が53万本、2本目が37万本売れているゲーム・ソフトの3作目(及び女性向け新作)が何本売れるかによって償還額が変わる金融商品ですが、何本売れるかの判断は誰でもお茶の間でそれなりに意見を持てると思います。投資はこのようにもっともっと日常的な判断によって行える方がいいと思っており、これからもそのような新商品や、そのように判断ができる仕組みを考えて提供して行きたいと考えています。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。