年末高の場合は、日経平均58,500円が目途
2025年11月の株式市場は不安定な状態が続いています。その要因としては、高市政権への盛り上がる期待が一巡したことや、これまでけん引してきた値がさAI関連株の上昇一服、米国の早期追加利下げ観測の後退などが挙げられます。ただ、やはり10月に日経平均株価が16%高と、TOPIXを10%も上回る上昇となった反動が大きいとみています。
テクニカル面では10月末の52,000円台の史上最高値の水準は、2024年8月の急落時の下落幅や、2025年4月の急落時の下落幅に対する倍返しの上昇であり、おおむね49,500~53,000円処の価格帯であることがわかります。11月の取引時間中の高値や安値もこの価格帯が意識されています。そうした観点では現時点で、高値からの下落は軽微で済んでいるため、この水準を保てれば一段高につながりやすいと考えられます。
次に高値を超えると、年末高の可能性が高くなります。その際の水準感としては、4月までの下落幅の3倍上げを水準として、58,500円処になるとみています(図表1)。
一方で、49,500~53,000円の価格帯を下回ると、逆に高値を起点に4月までの下落幅と同等程度の下落幅となる43,260円処まで調整が大きくなると考えられます(図表2)。
2025年11月がもみ合い相場なら、12月は変動幅が大きくなる
12月の方向性は注目です。11月がこのままもみ合い相場なら、12月は変動幅が大きくなるでしょう。過去のコラムでも説明しましたが、2024年8月安値や2025年4月安値を起点にした価格水準の目安に加えて、両者の間の日数と同じ日数が経過する12月の変化日や、そこまでの動きが重要と考えています。これまでも直近では、4月安値を中心に左右対称的に高値や安値の分岐点になっていました。
例えば、自民党総裁選が実施される直前の9月25日の高値や、10月末の史上最高値もほぼ対称的な分岐点になりました。そうした観点から、12月上旬(12月3日前後)は次の分岐点として注目できますし、さらに期間を伸ばすと12月後半(12月24日前後)も分岐が予想され、そこへ向かってどのように動くのか注目です。
相場格言「辰巳天井、午尻下がり」となるか
年末に近づくことで、干支回りの観点からも留意する点があります(図表3)。「辰巳天井、午尻下がり」という相場格言がありますが、バブル期以降、巳年から午年に移るタイミングで分岐を迎えてきた経緯があります。
※年初の日経平均を100として指数化
1989年は平成バブルで年末に高値を形成、2001年は前年辰年のITバブル高値からの下落が続きましたが、年明けから変調しました。また、「バーナンキショック」があった2013年は、年末高値で終えた経緯があります。2025年も12月後半、特に年末まで上昇基調が続く場合は、留意が必要かもしれません。
