工藤栄一監督が亡くなられました。必殺シリーズを撮られていた方です。藤田まこと演ずる中村主水を中心とした脚本も中々味のあるものでしたが、やはり一番印象的だったのはあの映像です。
最後の「必殺」シーンは黒を基調として、その中に顔だけ照らし出されたり、或いは影絵で動きを表現したりして、毎週放映されるテレビドラマにも拘わらずその映像はかなり凝った美しいものでした。最近のテレビ映像技術はあの頃に比べて格段に進歩したはずですが、その構成や味わいはどちらかというと落ちている気がします。音楽は如何に忠実に再現するかが重要と思われますが、映画とかは構成して創って見せるものですから、必ずしも技術が後押しはしないのでしょうか。(蛇足ですが西崎みどりの歌っていたあのエンディング・テーマも味がありましたね。題名は思い出せませんが。)
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。