昨日、アメリカの投信会社ヴァンガードが日本に進出する発表を行いました。ヴァンガードはその資産規模で世界第2位の投信会社で、その旗艦ファンドである「S&P500」はあのマゼランを抜いて世界最大のファンドとなっています。
恥ずかしながらマネックスが代行機関となり、この「S&P500」を含めてこれから次々に輸入し、日本のお客様に販売していきたいと考えています。驚いたのは、このニュースに対する各媒体の反応です。日本では、日経新聞でも7面にとても小さい記事が出ただけでした。アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルも、イギリスのファイナンシャル・タイムズも断然大きく扱っています。
ヴァンガードの特徴は、とにかくその運用に関わる費用が低いことです。一般的なファンドに比べて、3分の1程度だとも言われています。最終的には取引コストを低くすることが投資家にとって最大のメリットであるという哲学によって運用されており、その結果世界最大のファンドにまで成長した訳ですが、その哲学は弊社も倣っています。世界のニュースは、日本ではニュースになりませんでしたが、じわじわとその考え方を一緒に伝えて行きたいと思っています。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
-
ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。