実は最近LTCMのジョン・メリウェザーと食事をしました。ここで前にも書いたように3000億円の緊急借入を全て返済し、昨月新しいファンドを立ち上げたばかりです。1年前はさすがに若干疲れが見えましたが、今回はとても元気で前向きで機知に富み、安心致しました。
以前ソロモン・ブラザーズの屋台骨を不正入札事件によって揺るがせたポール・モーザーはかつての私の上司ですが、メディアによる強烈な批判と無数の訴訟の山を丁度越えた頃に彼と食事をしたこともあるのですが、その時彼はかつての上司としての毅然とした態度で、相変わらずの好奇心をもって金融市場のことやかつての同僚のことを私に聞いたものでした。
ウォール・ストリートの英雄達の知的好奇心と精神力は、本当に感嘆するものがあります。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。