シアトルでのWTOは決裂して幕を下ろしました。途中暴動も起こりました。米国中、世界中からいろいろな利益背景を持った人達が集まっていたところに、クリントン大統領及び米国政府がそれぞれの国・団体の言い分につき「アイ・アンダースタンド」と言ったところ、「何を分かっているのだ」という不満が噴き出てしまったというところでしょうか。
「分かっている」と言うことよりも「分かってない」と言うことの方が大事な時はママあります。特に「違う」人達とコミニュケーションする時は、うかつに「分かった」と言わないことが大切です。マーケットとの対話をする時も同様だと思います。本当に分かるまで徹底的に追求すること。分かった気にならないで臆病に付き合うこと。マーケットの中に入る時に決して忘れてはならない心構えだと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。