今日はアメリカのトレーダーが若い研修生に出す簡単なクイズをご披露します。コップが3つ伏せてテーブルの上にあります。中は見えません。その内の1つの内側、コップの底に”当り”と書いてあります。あなたは3つのコップのうちの1つを伏せたまま手元に持って来ます。相手の人が伏せてある2つのコップの内側を、あなたに見えないように覗いて、(必ず1つは外れですから)外れのコップの底をあなたに見せて、「これは外れですね」と言って捨てます。さて、今コップはあなたの前に1つと、相手の前に1つあります。2つのコップのうち、1つが”当り”です。もし取り替えることができるのなら、あなたは取り替えますか?それとも2つのうちの1つが"当り"ですから、確率は2分の1だから敢えて取り替えませんか?
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
-
ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。