【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,446.49  △683.04 (8/8)
NASDAQ: 16,660.02  △464.22 (8/8)

1.概況

米国市場は米新規失業保険申請件数が市場予想以上に改善したことで景気悪化への過度な懸念感が後退し大幅反発となりました。176ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに598ドル高まで上昇した後一旦伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると取引終盤に一段高となり結局683ドル高の39,446ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も464ポイント高の16,660ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万7000件減の23万3000件となり市場予想以上に改善しました。また、6月の米卸売在庫は前月比0.2%増となり市場予想と一致しました。米卸売売上高は前月比0.6%減となり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術が3%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスと資本財・サービス、ヘルスケア、一般消費財・サービス、エネルギーも2%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]が8%近く上げたほか、アムジェン[AMGN]も4%近く上昇しました。セールスフォース[CRM]とボーイング[BA]、キャタピラー[CAT]、IBM[IBM]も3%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体関連株の上昇が目立ち、半導体株ではブロードコム[AVGO]が7%近く上昇し、エヌビディア[NVDA]とマイクロン・テクノロジー[MU]も6%以上上げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も6%近く上昇し、クアルコム[QCOM]とテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も5%以上上げています。半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が8%近く上昇し、アプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]も6%以上上げています。また、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も10%を超える上昇となりました。主力ハイテク株も高く、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]が4%を上回る上昇となり、テスラ[TSLA]とネットフリックス[NFLX]も3%以上上げています。グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]も2%近く上昇しました。さらにスポーツ用品のアンダーアーマー[UAA]が決算で売上高が市場予想を上回ったことや、通期の1株利益の見通しを引き上げたことなどから19%余り上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い3.99%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)