(読者の方から米国市場につきご質問を受けたので、その回答をご案内させて頂きます)
日本の景気の回復はまだかかるでしょう。不良債権の処理などが、銀行に限らず、まだ生保、年金などにあり、それが遅れていますから。
しかし株はその先を先取りしてもう上がり始めると思います。株高ですね。しかしそんなに円高にはならないと思っています。
アメリカの株高を支えているのはインターネット関連株であり、インターネットが第2の産業革命だとすると、その恩恵はアメリカに対してあと少なくとも10年は与え続けられるでしょう。(産業革命の恩恵はイギリスに100年間ほど与えられました)
そう考えると、資金は引き続きアメリカに吸い込まれて行くのではないかと思います。ですから、ダウは上昇し過ぎているとは思いません。
但し調整は必要でしょうから、仰しゃるように米債券は引き続き要注意だと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。