「日本ではなかなか大型MBOは起きないよねー、ガバナンス改革や事業承継もなかなか進まないよねー」

私がプライベート・エクイティ(PE)ファンドで働いていた15年前、業界の方々がよくおっしゃっていました。大型ファンドを立てても間尺に合う案件がなく、ファンド消化が進まない状況。本来、日本はパフォーマンス改善余地が大きく、PEファンドが貢献できる部分が多いはずなのに、欧米に比して日本のPE市場は非常に小さい状況。改革しなくても、資本市場からプレッシャーを受けない状況。

しかし、2016年頃からでしょうか、資本効率改善・事業ポートフォリオ改善を目的とした大企業によるカーブアウト(事業の切り出し)案件が出始め、日本のPE市場も少しずつ変化が見られ、最近になって、「これはいよいよ日本も変わるのか?!」と思わせるニュースを見ることが多くなりました。

直近では、立て続けに、2社の大型MBOの発表がありました。非上場化して、大胆な構造改革を図り、企業価値を上げる。変革を起こすにあたり、上場ステータスを一旦おろし、ダイナミックに物事を進めるというのは、言うは易しですが、踏み切るのは難しいものです。また、これまでは、踏み切らなくても特に支障はなく、ステークホルダーからのプレッシャーも大きくなかったのだと思います。

しかしながら、東証の市場改革や投資家との対話の活発化の効果もあり、最近は大胆な株主還元や、MBOを含む大型M&A案件を目にすることが多くなりました。そして、そういう動きを踏まえて、海外PEファンドによる日本参入の話題も入ってきます。日本もいよいよ「変革」か。昨日の大槻さんのつぶやきにもありましたが、日本は今、かなり注目されています。

こうなると、「存在意義/パーパス」や「価値/Value」がより重要になってきます。価値はどこにあるのか、価値通りに評価されているのか、価値の見える化はどうすればできるのか、価値を上げていくために何が必要なのか、価値を次世代にどうつなげていくのか。会社も人も同じですね。自社のこと自身のことを客観的に見つめ、付加価値をだしていけるように、これからも頑張っていきたいと思います。