【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,151.04  △203.76 (11/20)
NASDAQ: 14,284.53  △159.05 (11/20)

1.概況

米国市場は個別の材料を手掛かりに買われた銘柄が相場の支えとなり続伸となりました。14ドル安でスタートしたダウ平均は直後に39ドル安まで下落しましたが、下げ渋るとプラスに転じその後はじりじりと上げ幅を広げる展開となり取引終盤に280ドル高まで上昇しました。その後は引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが結局203ドル高の35,151ドルで取引を終え続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も159ポイント高の14,284ポイントと5日続伸となりました。

2.経済指標等

10月の米景気先行指標総合指数は前月比0.8%低下し市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術とコミュニケーション・サービスが1%を超える上昇となりました。一方で公益事業と生活必需品の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではボーイング[BA]が投資判断と目標株価の引き上げを受けて4%を超える上昇となったほか、インテル[INTC]も2%以上上げました。また、オープンAIの最高経営責任者(CEO)を解任されたサム・アルトマン氏を人工知能(AI)研究チームに迎え入れると発表したマイクロソフト[MSFT]が2%余り上昇し上場来高値を更新しています。さらにセールスフォース[CRM]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]、マクドナルド[MCD]、シスコシステムズ[CSCO]も1%以上上げています。一方でキャタピラー[CAT]が1%安となっています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体製造装置関連株が堅調でアプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]、KLA[KLAC]が揃って2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い4.42%となりました。ドル円はさらに円高となり148円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が上昇する一方で、ドル円が円高となるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円などの動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)