【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,112.27 ▼40.33 (11/8)
NASDAQ: 13,650.41 △10.56 (11/8)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は利益確定の売りが出て反落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は長期金利の低下を受けてハイテク株の一角に買いが入り続伸となりました。ダウ平均は33ドル高でスタートすると上げ幅をやや広げ朝方に100ドル高まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むとまもなくしてマイナスに転じ昼過ぎには156ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると引けにかけて持ち直しましたが、戻し切れず結局40ドル安の34,112ドルで取引を終え8日ぶりに反落となっています。一方でS&P500株価指数が4ポイント高の4,382ポイントと8日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント高の13,650ポイントと9日続伸となりました。
2.経済指標等
9月の米卸売在庫は前月比0.2%増となり市場予想を上回りました。米卸売売上高も前月比2.2%増となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や不動産、資本財・サービスなどの6業種が上げました。一方でエネルギーや公益事業、生活必需品などの5業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が3%安となったほか、インテル[INTC]も2%余り下落しました。また、シェブロン[CVX]とハネウェル・インターナショナル[HON]も1%以上下げています。一方でアムジェン[AMGN]やマイクロソフト[MSFT]、アップル[AAPL]などが小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体関連銘柄の一角が堅調で半導体株ではエヌビディア[NVDA]とブロードコム[AVGO]が1%以上上げ、半導体製造装置株でもアプライド・マテリアルズ[AMAT]とKLA[KLAC]が1%を超える上昇となっています。取引終了後に決算を発表した英半導体設計のアーム・ホールディングス[ARM]は10-12月期の業績見通しが市場予想に届かなかったことから時間外で大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.07%低い4.49%となりました。ドル円は150円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でハイテク株の一角が買われた流れを受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)