ランチタイムを逃した日は、牛丼のお世話になることもしばしば(14時を過ぎても食べられる!)。庶民の味方、牛丼の価格にも値上げの波が押し寄せているのですが、それでも有名牛丼チェーン店の小盛・並盛は、まだ500円でお釣りが来ます。しかし、近くワンコインで食べられなくなる日が来るかもしれません…。米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)に上場している生牛の先物価格が、この9月、史上最高値を更新しているのです。

米国の主要牛肉生産地ではここ数年、広範囲に干ばつ被害が続いており、牛の放牧に可能な牧草地が減少しています。牛の生育に必要な牧草が確保できないため、生産者は十分に成長していない牛でも出荷に踏み切らざるを得ないという状況に追い詰められています。現在米国の肉牛の飼育頭数は1971年以来最低水準にあるとか。飼育に必要なエサの確保が難しく、廃業する生産者も出ているという状況で、現時点では肉牛飼育頭数が戻る見込みが見えないのだそうです。

足元で出荷頭数が増えているのですから、まだ牛肉価格が跳ね上がっているわけではありませんが、飼育頭数が激減する中、先物価格は史上最高値を更新していますので、いずれ牛肉販売価格にも上昇圧力がかかっていくだろうことは想像に難くありません。う~ん、牛がなければ豚や鶏を食べればいいじゃない?!と考える消費者が増えれば、豚や鶏の相場にも影響が及ぶ可能性も出てきます。相場というのはそういうものです。

地球温暖化で肉の値段も上がるとは。もおぅ…ワンコインランチという言葉は過去の産物となりそうです。