日経平均は、短期的な弱気局面入りも上昇基調は継続

日経平均の週足では8月21日現在、約3ヶ月間の平均線である13週移動平均線(32,384円、8月21日)を下回っており、短期的な弱気局面入りとも言える状況です。下をみる場合、26週移動平均線(30,520円、8月21日)や2021年の高値の30,500円処まで調整する可能性が高まった局面とも言えるでしょう。ただ、現時点ではその弱気判断が優先されるわけではありません。

なぜかというと、13週移動平均線自体がかろうじて上向きを保っているため、3ヶ月間の相場トレンドは依然として上昇基調と言える状況で、株価が13週移動平均線上にすぐに回復するパターンも十分あり得るからです。

13週移動平均線上を回復するかもしれない2つの理由

その理由として、まず1点目に、プライム市場全体の値上がりの銘柄数と値上がりの銘柄数の比率をみた騰落レシオです。これは一般的には25日平均でみますが、5日平均でみると、先週末時点で50%割れまで低下しました。2023年の株価が下落から上昇に転じた「目先の陰の極」まで低下し、目先の株価反発が13週移動平均線上を回復する動きになっていく可能性も高いためです。

2点目としては、季節性があります。2013~2022年までの年間推移の平均は7月までは比較的しっかりですが、8月は調整する傾向があります。ただ、同時に年末に向けた上昇への起点になってきたことにも気づきます。

もちろんすべての年がそうではないですが、特に年初からかなり強かった2013年、2015年に関しては8月に大きく下げた一方、9月に入ると底入れにつながった経緯があります。

2023年も同じように、大発会から強い上昇が続きましたが、7月に続いて8月も調整局面が続いています。そういった意味では、日柄の調整も十分進展していることもあって、9月初旬に向けては、いまから仕込み場と言える局面に入ることが予想されます。