四半期報告書廃止の話題がありましたが、現在当社は、上場企業として、四半期ごとに決算を開示し、IR(Investor Relations)活動を実施しています。決算発表日当日は、メディア向けの記者会見や国内外の投資家向け決算説明会が深夜まで続き、決算発表の翌日以降は、別途、証券会社に所属するアナリストから、決算の内容や将来戦略等に関する取材を受けます。私たち企業側は、投資家の皆さまの企業判断・企業評価につながる「良いアナリスト・レポート」を書いてもらおうと、定量的な側面だけではなく、定性面も含めて戦略や将来性や魅力をしっかり伝えるように努めます。アナリストたちは、取材を含めて様々な形で担当銘柄(担当セクターや担当企業)を調査・分析し、あらゆる利害関係に影響されずに個人の見解を示します。アナリストの独立性の確保は非常に重要なテーマです。

そりゃそうですよね。例えば、私たちの本意でないレポートが出されたとして、当該アナリストではなくて、その証券会社の他の部門の方に「このレポート、ここが納得できないから、こうしてほしい」と言って、すぐに見解が変わったら大変です。その情報がとたんに信用できなくなります。だから、私たちは私たちの責任で、アナリストの方々に事業活動をしっかりと理解いただけるように努め、アナリストはアナリストの責任で、中立的・客観的なレポートを執筆することが求められます。

マネックス証券には、個別銘柄をカバーするアナリストは存在しませんが、各アセットクラス・商品ごとに、ストラテジストやコンサルタントやアナリストといった面々が存在し、個人投資家の皆さま向けに日々情報提供しています。日本株が良いね!と言ったそばで、別の者がいやいや米国株でしょ!となったり、金利の見通しも皆が完全に同じなわけではなく、また、同じ事象に対して異なる見解が示されることもしばしばあります。しかし、各アナリストも、感覚で話したり執筆しているわけではなく、丁寧かつ入念に調査・分析し、根拠と論理をもって見解を示しています。その前提があるから、各アナリストの独立性が担保されています。

マネックス証券では、創業来、様々な形で資産運用・資産形成に関する情報を発信してきていますが、各アナリストからの情報もその一つです。多様な観点からの様々な見解を皆さまの投資判断の材料にしていただきたいと思っていますし、うまく資産運用・資産形成をしていただくツールの一つにしていただきたいと思っています。これからも、各アナリストの発信を一つの見解としてご活用いただけますと幸いです。