【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,559.53 △100.24 (7/31)
NASDAQ: 14,346.02 △29.37 (7/31)
1.概況
米国市場は利上げ継続観測の後退を好感した買いが続き続伸となりました。6ドル高とほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は取引終了間際まで一進一退の展開が続きましたが、引けにかけて買いが優勢となり上げ幅をやや広げると結局100ドル高の35,559ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も29ポイント高の14,346ポイントとなっています。
2.経済指標等
7月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は42.8と前月から上昇しましたが市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや不動産、一般消費財・サービスなどの8業種が上げ、エネルギーは2%高となりました。一方でヘルスケアと生活必需品、コミュニケーション・サービスの3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー[DIS]が3%を超える上昇となったほか、シェブロン[CVX]も投資判断の引き上げを受けて3%高となりました。また、アメリカン・エキスプレス[AXP]も2%余り上昇しています。一方でジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]がベビーパウダーの健康被害を巡る訴訟関連の負債を本社から切り離すための申し立てを裁判所が再度退けたことで4%近く下げ、インテル[INTC]も3%近く下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、車載半導体のオン・セミコンダクター[ON]が決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことなどから2%を超える上昇となりました。ソフトウエアのアドビ[ADBE]も投資判断と目標株価の引き上げを受けて3%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い3.96%となりました。ドル円は円安に振れ142円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は取引時間中の13時25分にトヨタ(7203)が決算を発表する予定で注目を集めそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)