大変な暑さが続いています。特に西日本の被災地の方々には厳しい状況が続き、心よりお見舞い申し上げます。大きな災害に遭った地域には、なぜか追い打ちをかけるような天災が重なることが多いように感じます。備えの必要性は言わずもがなですが、その備え方についても考えさせられることが多いです。
何が起こるか、不安定なのは天災だけではなく、世界経済の状況も然り。投資を続けていると、当然のことながら相場の変動に資産がさらされることになります。
そのリスクを軽減するための投資の基本の「き」として「分散投資」があります。リスクを軽減するメリットもありますが、リターンも大きくは求められなくなるというデメリットもあります。
分散投資には種類が色々あります。
・資産・商品の分散・・・株式、債券など資産を分散
・銘柄の分散・・・各資産の中で銘柄を分散
・地域・通貨の分散・・・投資する国、通貨を分散
・時間の分散・・・購入時期を分散
・期間の分散・・・投資目的に応じて保有期間を分散
などなど。
これらを網羅して投資をしようとすると投資初心者のみならず、大変な作業になりますよね。株式などの個別銘柄を選択するとなれば、なおさらです。投資資金もかなりの金額が必要となってきます。
そこで便利かつ手軽に分散投資ができるのは投資信託ですが、その種類は驚くほど多く、何を選べばよいのか悩んでしまうという方も。
NISAやiDeCoに限らず、少額から積立投資ができるのも投資信託の魅力です。積立をすることで、時間の分散も自動的にできます。
投資信託は購入時にも、保有期間中にも手数料がかかる商品(購入時に手数料無料のノーロードも増えています)ですから、手数料に注目をして選択をするのも一つの方法です。アクティブファンドよりはインデックスファンドの方が手数料は安くなります。
また、インデックスファンドは指標(日経平均株価やNYダウ)と連動するように作られていることから、初心者にも分かりやすいですね。
分散するために、様々な投資信託を組み合わせるのも良いですが、人気ランキングに名前のあるものを色々と買ってみたら、タイプが同じだったということにならないように!様々なタイプの中でも自動的に分散投資をしてくれるバランス型を選ぶのはより手軽ですね。NISA等を通じて投資信託投資家のすそ野が拡がると同時にバランス型の人気もますます高まっています。前述の通り、経済情勢が不透明な時はアロケーションのバランス比率や売買タイミングを計ることは難しくなります。その点をお任せにできるのは、投資のハードルがぐっと下がりますよね。前述のインデックスファンドの中にも株式だけではなく、資産タイプを組み合わせたバランス型のものもあります。
人生における様々な備えのためにも、できるだけ早くに投資を始めることは長期投資を可能にすることからも有用です。投資信託は積立も税金の優遇制度(NISAやiDeCo)もあり、小口から手軽に始められます。投資初心者だけではなく、上級者の方も活用してみてはいかがでしょう。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員