新年おめでとうございます!
もう1月も半ばとなりますが、新年最初のコラムはまずはこの一言から始めたいものです。本年もよろしくお願いいたします!
このコラムにおいては、誰もが等しく年を取ることから老後の資金について書くことが多いですが、「人生の3大資金」といわれるのは「子どもの教育資金」「住宅購入資金」「老後の資金」です。今日は子どもの教育資金に注目したいと思います。
実は、お子さんのいる方であれば、これ程分かりやすくライフプランシートに書き込めるものはないのです。なんといっても何年後に子どもがいくつになるのか、入学期、受験期等が明白です。つまり、それに合わせて資金計画ができるもの。ところが残念ながら、そこまで長期的に考えていらっしゃらない方、楽観的過ぎる方もいるようです。
問題になる点として、
1.初婚年齢の高齢化による、親世代の高齢化
2.少子化による、かける教育・教養費の増大
3.少し余裕が出てくる収入世帯に見られる「背伸び消費」
1.ですが、親世代が30代半ば以上で初めての子というケースも多い今、スタートが遅くなる分、子どもが大学卒業するまで現役でいられるか、定年まであと数年か、となってしまい、延々と教育費に追われることがあります。
同時に親の介護等、想定外に出費が嵩む可能性も高まります。住宅購入をしていれば、そのローンにも追われることになります。
少子化のため、2.にあるように幼少期から習い事、お稽古事、塾、家庭教師と教育資金に糸目をつけないご家庭も多いです。一定以上の収入のご家庭の場合は、それこそ湯水のようにお金をかけるケースがあるでしょう。その上、3.にあるように周囲を見渡して、ウチも・・・と世帯収入が異なる家庭と同様のことをしようと「背伸び」もしてしまいがち。
そうこうしているうちに、預貯金はほとんどできず、自身の老後資金は用意できなかった!という最も避けるべき事態になりかねません。今、余裕があるのは子育てのスタート時点が遅めであったからこそ、収入が頭打ちになる年齢に近づいていることを忘れて、楽観視し過ぎては危険です。
子どもの教育資金は計画性が必要であり、かつ計画が可能なものといえます。本人の適性や希望もありますから、親がレールを敷くという意味ではなく、子どもの夢や希望をかなえてあげられるように準備をしておく、自身で将来に渡る経済状態を把握・管理し、無理をしない、させないことも必要でしょう。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員