先週、BTCは年初来高値を更新し、一時380万円台に達しました。その後、反落し、350万円台まで下落しました。

SEC(米証券取引委員会)は、米暗号資産取引大手コインベースが提供しているレンディング事業について、証券法違反の可能性があると申し立てました。

先週半ば、この報道を嫌気してBTCは急反落、一時350万円台まで下がりました。その後は350-380万円のレンジ内で揉み合いとなっています。テクニカル的には良好な形状になりつつありますので、上値を追う展開となるのではないでしょうか。

では、テクニカル的なポイントを見ていきましょう。

BTC(ビットコイン)は早々に再上昇となるか

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

350万円を超えてから、本日で10日が経ちます。天井圏で揉み合いとなっていますが、押し目が浅いことから、このトレンドを見極めるには早いように思います。もう1段高など、まだ動きがありそうです。その場合、日足レベルのMACDはデッドクロスしかけていますが、典型的な騙しとなるように考えています。

クレディ・スイスの経営悪化懸念やドイツ銀行の株価急落などによりマーケットは荒れている状況です。私は法定通貨への信用が揺らぐことで、長期的にマネーが暗号資産に流れ込み、BTCはさらに上昇すると予想しています。

最低でも350-380万円レンジをキープし、最終的に上抜けるイメージです。4時間足で詳細を見ていきましょう。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足ベースでは、三角保ち合いが1週間弱続いています。MACDはすでに2週間下落傾向にあり、当初はダイバージェンスを形成していましたが、時間の経過とともに解消されました。そして価格を反落させることなく、高値圏での推移に成功しています。

私は経験上、このパターンは上値を追いかけやすいと考えています。上値ブレイクのタイミングは、今週前半でしょうか。現在のMACDは、0.00ラインで推移していますので、トレードスタート地点として良いタイミングでもあります。

三角保ち合い内でのエントリーが理想的ですので、355-364万円あたりが買い場となるのではないでしょうか。現在の水準より少し下のイメージです。

ターゲットは380万円台回復です。前回コラムで述べた通り、ドル建てで3万ドルを意識すると、390-400万円あたりがターゲットになります(1ドル=130-132円で換算)。

ETH(イーサリアム)は横ばいで推移

【図表3】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、ETH/JPY4時間足です。

3月中旬から高値圏での揉み合いが続いています。BTCは徐々に上値を伸ばしていますが、ETHは横ばいが続いている状況です。

ETHの次の大型アップデート「シャンハイ」によって売り圧力が生じると考えられているのかもしれません。アップデートが予定されている4月13日前後から急に動き出すと考えられますので、もう2週間ほど様子見でしょうか。

横ばいでの推移が続く中、底堅さも見せています。MACDについても同じく調整十分と判断していますので、ここから2週間は少しだけ上値レンジを切り上げるかもしれません。25万円の高値付近を意識しつつ、今週は23-25万円での値動きを予想しています。

今週もBTC、EHTともに上昇目線を維持しながら、暗号資産市場を見ていきたいと思います。