【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 32,237.53  △132.28 (3/24)
NASDAQ: 11,823.96  △36.56 (3/24)

1.概況

先週末の米国市場はセントルイス地区連銀のブラード総裁が金融ストレスの安定化に前向きな見方を示したことで続伸となりました。67ドル安でスタートしたダウ平均は欧州市場で銀行株が大幅安となったこともあり朝方に300ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に持ち直すと午後に入って徐々に上げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に151ドル高まで上昇したダウ平均は結局132ドル高の32,237ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も36ポイント高の11,823ポイントとなっています。

2.経済指標等

2月の米耐久財受注額は前月比1.0%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回りました。一方で3月の米製造業PMI速報値は49.3と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、公益事業が3%余り上昇し、不動産も2%以上上げました。生活必需品とヘルスケアも1%を超える上昇となっています。一方で一般消費財・サービスと金融の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアムジェン(AMGN)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が2%以上上げたほか、コカ・コーラ(KO)とシスコシステムズ(CSCO)、IBM(IBM)、セールスフォース(CRM)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、インテル(INTC)、マイクロソフト(MSFT)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も1%以上上昇しています。一方でアメリカン・エキスプレス(AXP)とウォルト・ディズニー(DIS)が2%近く下げ、JPモルガン・チェース(JPM)とキャタピラー(CAT)も1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、ゲームソフト大手のアクティビジョン・ブリザード(ATVI)が6%近く上げました。英国の競争規制当局がマイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収に関する競争上の懸念を一部取り下げたことを好感した買いが入りました。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.04%低い3.38%となりました。ドル円は130円台半ばで推移しています。一時129円台後半まで円高が進む場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引き続き200日移動平均線(先週末時点で27,363円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)