マネックス証券では、相続、認知症対策、資産承継の専門窓口として、「信託・相続支援センター」を設けており、お問合せを承っています。今回は、お客さまから寄せられるお問合せの中でよくある内容をご紹介します。資産承継や相続対策などでお悩みや不安のある方にとって、ご自身と重なるケースもあると思いますので、ぜひご覧ください。

Q:相続で家族が揉めるケースは?

親が将来に備えて遺言書を作成しましたが、「子ども2人で2分割するように」といった簡単な記載内容でした。株式等の名義変更や自宅の売却等も含め、将来の相続争いを防ぐためには、どのような方法をとったら良いでしょうか。一般的に揉めるケースはどのような場合でしょうか。

回答

株式等を等分することは難しいと思います。すべて売却し、現金で分けるという方法もあります。不動産については、名義で登記を分けることが可能です。ただ、現実的に2人で一緒に住まない場合もあるでしょう。そのため、処分して現金で分けた方がわかりやすいのではないでしょうか。

一般的に揉めるケースとしては、思い込みや情報共有不足で、思うような結果にならず、揉める場合が多いように思います。きちんと遺言に納得のいく説明などが記載されている場合は揉めることは少ないようです。

Q:相続手続き、準備すべきことは?

父親が高齢者で、預貯金と株式および不動産を保有しています。父親は遺言を書くつもりはなく、残された者で上手くやれば良いと言っています。事前に何を準備しておけばよいでしょうか。相続手続きは大変ですか。

回答

不動産があると財産の分与が難しいですが、その分を金融資産でバランスを取って分与するなど、ご家族で話し合って決めることが重要です。事前にどこの銀行や証券会社に口座を持っているのか確認しておいた方がよいでしょう。

相続手続きについては、戸籍を用意するのが大変です。なお、はじめに法定相続情報一覧図を作成すれば以降の手続きがスムーズになります。ご家族と話すきっかけに、マネックス証券の相続税シミュレータや財産管理相続ページを参照してみてはいかがでしょうか。不動産の名義変更についてはご自身で出来なくもないですが、手間がかかりますので、司法書士に相談される方も多いくいらっしゃいます。

Q:不動産相続について

実家に両親と弟が住んでおり、その家は家族5人(両親、子ども3人)の名義になっています。私も姉も資産すべてを弟名義にしてもよいと考えています。ただ、弟は障害を持っているため、両親がいなくなった場合、弟一人での生活は難しいと考えられます。弟が施設に入った場合は実家の売却もあり得るため、相続時に私名義にしておいた方がよいでしょうか。

回答

弟さんの判断能力にもよりますが、弟さんご自身での管理が難しいのであれば、名義を変えて不動産を保有するよりも、相談者様名義にして売却し、現金として弟さんにお渡しする方がよいかと思います。

Q:死亡保険金、遺言書作成はどうするべきか

息子が住宅を建てることを検討しています。資金を援助するよりも、私名義で建てた方が節税になるでしょうか。また、死亡保険金は子を受取人にした場合、非課税になりますか。遺言書作成は公正証書の方がよいでしょうか。

回答

相続税対策として現金を減らすことが挙げられます。条件によっては、小規模宅地等の特例が使えるかもしれませんので、相談者様名義で建てるのも1つの選択肢かと思います。なお、兄弟間で不公平にならないよう気をつけたほうがよいでしょう。

保険金については、相続人×500万円が非課税対象になります。遺言書は自筆でもよいですが、書き方や項目等が決まっていますので、専門家に見てもらったほうがよいと思います。

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Q:相続税の節税対策は?

母が高齢なため、昨年自宅のマンションを処分し、老人ホームに入居しています。相続税対策の準備として、子どもの大学の授業料を支払うなど、現金を減らしていますが、他に何か方法があれば教えていただけますか。

回答

節税のため孫に資産を渡すのはよい対策でしょう。特例を使って非課税で贈与できる住宅購入、教育資金などもあるので利用してみるのもよいかと思います。ただ、時限立法の場合もありますので、都度確認することも必要です。

Q:認知症の対策として事前にできることは?

自分が死亡した時に、できるだけ家族に相続の負担をかけたくありません。事前に何か対策できることはありますか。また、自分が認知症になると、金融機関の口座が凍結されるそうですが、その場合はどうしたらよいでしょうか。

回答

まず、事前にどこに口座を保有しているかなどを伝えておくことで、ご家族が迷わず各金融機関へ連絡することができます。また、遺言書を作成することで資産の分割をあらかじめ決めておくこともできます。

いずれの場合も金融機関での相続手続きそのものは必要です。このような負担を減らすのであれば、専門家に代行を依頼する方法もあります。認知症を発症後、凍結された口座から出金等する場合は、成年後見制度を利用する必要がありますが、煩雑で自由度が少ない制度です。

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