週末に企業経営コンサルティングを手がける千葉修司さんとコラボセミナーを開催しました。会場とオンラインで400名以上が集まる大盛況でした。
資産運用は企業経営と似ている
私は資産運用に関してお話をしましたが、千葉さんが語る企業経営と基本は同じということに気が付きました。
どちらも目先のことだけを考えるのではなく、中長期的な視点が重要です。成功している経営者のやり方を資産運用に取り入れれば、成功する可能性が高まるのではないかと思いました。
まず、やってはいけないことと、やるべきことを明確にしていくことから始めるべきです。
やってはいけないことをやらない
資産運用でも企業経営でも、やってはいけないこと、間違ったことをやらないことが大切です。
うまくいっていない人は、やるべきことをやらず、やってはいけないことをやってしまっているのです。
資産運用でやってはいけないことは、短期売買、個別銘柄投資、そして相場の予想に基づく投資です。
その理由は、資産運用に関する特別な才能や能力を持っている一部の人以外は、どれもハードルが高く成功する確率が低いからです。
短期売買の場合、上がるか下がるか、その確率は五分五分です。五分五分で予想できないものに投資をしても、結果はプラス・マイナスゼロです。
それでも売買には手数料がかかりますから、期待リターンは手数料分マイナスです。
個別銘柄投資は、アクティブファンドを運用するプロのファンドマネージャーの半分以上がインデックスに勝てない事実から、難しい投資であることがわかります。
短期的に高い収益があげられたとしても、長期ではコストや手間も考慮すれば、インデックス運用の方が有利だと考えます。
また、円高・円安、金利の上昇・下落といったマーケットの予測に基づく投資も、当たったり外れたりですから、勝ち続けることはできません。
資産運用でやるべきこととは?
では、逆に資産運用でやらなければいけないこととは何でしょうか?
まず長期の視点を持つことです。目先の収益ではなく、5年後10年後に資産が着実に増えていれば、それは良い投資と言えます。これは企業経営と同じです。
また、リスクコントロールが必須です。企業が事業を複数に分散させ、経営の安定を図っているのと同じように、資産運用でも投資対象の分散によりリスクを抑えることができます。
そして、現状認識と目標設定も必須です。自分自身や資産状況が現在どのような状態で、将来どう変えていきたいのか。2つが明確になっていれば、何をすべきかと言う投資戦略が見えてきます。
やみくもに資産を増やそうとするのは、効率性が低くやるべきではありません。
収益の源泉は「成長・歪み・希少性」
長期で資産運用の成果を出したければ「成長・歪み・希少性」という、投資の収益の源泉を狙うことができる投資をすべきです。
具体的には成長からの収益は、金融資産で実現できます。インデックスファンドで世界に幅広く投資することで、長期的にグローバルな経済成長に連動した収益が得られます。
歪みからの収益は、情報の非対称性がある不動産のような実物資産から狙うことができます。
そして希少性は、ワイン、ウイスキー、トレーディングカード、アンティークのロレックス、現代アートといった実物資産に存在するのが特徴です。
正しい資産運用を長期で続ける
日本では、新しく設立された会社のうち9割以上は、10年以内に消えていくそうです。
資産運用も同じです。10年前にいた人気投資アドバイザーの多くが消えていきました。
自分の実践している投資手法が長期で生き残ることができるものか、もう一度見直してみましょう。
正しい方法で長期間続ければ、成果が出るのは、資産運用でも企業経営でも同じです。