2月相場終了、窓はほとんど発生せず
早いもので2月の取引が終わりました。2月相場は月間の取引時間中の高値と安値の値幅が775円しか動いておらず、膠着感の強い1ヶ月となりました。
また、その他の特徴として、窓が3つしか発生しませんでした。その窓ですが、小さな窓で直ぐに埋まっており、コモンギャップ(=普通の窓)だったことが分かります。
1月は値幅の大きい窓が発生するとともに、移動平均線と連動してトレンドを決めていましたが、2月は値幅が小さい窓で直ぐに埋まっており、トレンドがはっきりしなかったと言えます。
ただ、2月末の株価と移動平均線の関係を見ますと、今後の動向に注意が必要になるかもしれません。なぜなら、株価が25日移動平均線を下回って終えているからです。
25日移動平均線と200日移動平均線の方向に注目
これまでグランビルの法則についても解説してきましたが、グランビルの法則で使われる200日移動平均線の向きを見ますと、200日前の株価より現在の株価の方が高いため、200日移動平均線は緩やかに上昇しているのが分かります。
また、月末に下回って終えた25日移動平均線も2月末の終値が25日前の終値より高いため、緩やかな上昇を続けていると考えられます。
このような状況から、25日移動平均線と200日移動平均線が上向きを続けることができるかが、3月相場を考える上で重要なカギを握っていると言えそうです。
今後の展開としては、25日移動平均を下回ったままの状態が続き、25日移動平均線が下向きに変化するようですと、200日移動平均を割り込むことが視野に入るため、買いポジションを持っている投資家は注意が必要です。
ただし、200日移動平均線が緩やかな上向きを続けていますので、株価が200日移動平均線を下回ることがあっても、200日前の株価水準を下回ることが無ければ、200日移動平均線の緩やかな上昇が続き、株価も200日移動平均線に戻ったり、上回ったりすることが期待されるのではないかと思われます。
25日移動平均線と200日移動平均線の向きが、3月相場を考える上で重要なカギを握っていると思われますので注意しておきたいところです。