モトリーフール米国本社、2023年1月24日 投稿記事より

主なポイント

・株価が下落している今は、手頃な価格で投資できるチャンス
・S&P500指数連動型ETFは、さまざまな理由から素晴らしい選択肢
・着実に投資することで、100万ドルを超える資産形成も可能かもしれない

資産を守りながら、利益を最大限にしてくれるETF

株式市場が不安的だと、投資を一時的に中断したくなるかもしれません。

しかし、株価が久しぶりに安値になっている今は、この10年で最高の投資チャンスでもあります。割高な銘柄を手頃な価格で購入できるだけでなく、市場が安値のときに投資することで、市場が上昇に転じた時に優位に立つことができるのです。

上場投資信託(ETF)は、多くの投資家にとって賢い選択肢かもしれません。ウォーレン・バフェット氏が認め、毎月数百ドルずつ投資することで利益を最大限にできるかもしれないETFを紹介します。

強固で安全な投資とは

バフェット氏が、自身の持ち株会社バークシャー・ハサウェイを通じて保有しているETFは1種類です。それは、S&P500指数に連動するETFで、具体的には、バンガードS&P500 ETF(VOO)とSPDR S&P500 ETFトラスト(SPY)です。

S&P500指数連動型ETFというのは、同指数の構成銘柄と同じ銘柄を保有し、指数と同じパフォーマンスを目指す投資信託です。S&P500指数は米国市場に上場する最大手500社で構成されるため、S&P500指数連動型ETFに投資することで、これら500社すべてに投資していることになります。

バフェット氏は以前からS&P500指数連動型ETFにお墨付きを与えており、しばしば投資家に推奨してきました。2008年には同氏が、バンガードS&P500 ETF がアクティブ運用のヘッジファンド5本に勝つかどうかで賭けたという有名な話もあります。

バフェット氏はこの賭けに圧倒的に勝利し、ヘッジファンドの10年間のリターンが平均36%だったのに対し、同氏の投資は約126%というリターンを上げました。

現在、S&P500指数連動型ETFは、最も安全な投資の1つでもあります。同指数は過去数十年の間に、数えきれないほどの調整、暴落、弱気相場、景気後退を経験してきましたが、そのすべてから立ち直っています。将来に何が起ころうとも、安定した資産を守ることはほぼ保証されているのです。

資産100万ドル以上を目指す

S&P500指数連動型ETFのリターンは、短期的には大きく変動するでしょう。比較的安全であるとはいえ、短期的にはボラティリティを経験することになります。これは、どこに投資するかに関わらず、完全に避けることはできません。

しかし、歴史的に見ると、S&P500指数の年平均リターンは約10%です。言い換えると、同指数の各年間リターンを平均すると、長期的に毎年10%前後のリターンを上げているということです。

毎月300ドルずつ投資し、年平均10%のリターンがあるとすると、資産額は次のようになります。

 

資産100万ドルを達成するためには、35年超の期間にわたって着実に投資する必要があります。しかし、毎月の投資額が多ければ多いほど、もっと早く目標に達成できるはずです。例えば、毎月1,000ドルずつ投資した場合、他の条件がすべて同じであれば、概ね24年以内に100万ドルに到達します。

もちろん、資産が増えるのを何十年も待つのは簡単なことではないでしょう。しかし、S&P500指数連動型ETFに投資すれば、他に努力する必要はほとんどありません。銘柄を選択する必要も、企業について分析する必要も、売買のタイミングを計る必要もないのです。毎月少しずつ投資し、あとはただ待つだけです。

S&P500指数連動型ETFは万人向けではありませんが、バフェット氏が推奨するのには理由があるのです。十分な時間と継続力で利益を最大限にできるかもしれません。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Katie Brockmanは、バンガードS&P500 ETFに投資しています。モトリーフール米国本社はバークシャー・ハサウェイの株式およびバンガードS&P500 ETFに投資し、推奨しています。モトリーフールは以下のオプションを推奨しています。バークシャー・ハサウェイの2023年1月満期の200ドルコールのロング、同2023年1月満期の200ドルプットのショート、同2023年1月満期の265ドルコールのショート。モトリーフールは情報開示方針を定めています。