【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,629.56 △254.07 (1/23)
NASDAQ: 11,364.41 △223.98 (1/23)
1.概況
米国市場は決算発表を控えたハイテク株に買いが入ったことや、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ停止への期待も出て続伸となりました。64ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面がありましたが、59ドル安で下げ渋るとまもなくしてプラスに転じ大きく上げ幅を広げました。取引終盤に407ドル高まで上昇したダウ平均はその後伸び悩むと130ドル高程度まで一旦上げ幅を縮めました。しかし、引けにかけて持ち直すと結局254ドル高の33,629ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も223ポイント高の11,364ポイントとなっています。
2.経済指標等
12月の米景気先行指標総合指数は前月比1.0%低下し市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術が2%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスと一般消費財・サービス、金融、資本財・サービスも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)が3%を超える上昇となったほか、物言う株主による株取得が報じられたセールスフォース(CRM)も3%以上上げました。アップル(AAPL)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ゴールドマン・サックス(GS)も2%を上回る上昇となっています。一方でプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が1%以上下げ、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%近く下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が高くテスラ(TSLA)が7%を超える上昇となり、ネットフリックス(NFLX)も4%以上上げました。フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)も3%近く上昇し、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も2%近く上げています。半導体株も上昇が目立ち投資判断と目標株価の引き上げを受けてアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が9%以上上げ、日本のキオクシアホールディングスとの合併について協議が進展していると伝わったウエスタンデジタル(WDC)も8%を超える上昇となりました。エヌビディア(NVDA)も7%以上上げ、クアルコム(QCOM)も6%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い3.51%となりました。ドル円は円安に振れ130円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)