と聞けば、ほとんどの方が何かしらのストレスを感じていると訴えられると思います。現代はストレス社会と言われています。昨年から一定の企業においてはストレス・チェック実施が義務付けられるようにもなっていますよね。
ストレスの最大の原因は人間関係と言われていますが、お金についてはどうでしょう。こちらもかなりのストレス要因です。借金の返済、資金繰り、等々により夜も眠れないほどの悩みになることもあるでしょう。
お金があれば心配、ストレスを感じないかと言えば、「争族」と言われるような相続問題なども。ない人から見れば羨ましいような悩みでも、かなり深刻な事態になることもあります。
また、様々な精神的なストレスを、お金を浪費(=買物)することで発散しようとする買い物依存症という精神疾患もあります。ストレスの発散のためにストレスを背負い込むという症状ですね。
最初の「お金がないことによるストレス」と次の「お金があるがゆえに起きるストレス」については、お金についての知識を得ることで、何をすべきかがわかり、軽減できる種類のものと考えます。そうしたことでストレスそのものが軽減、お金についての知識から最後に挙げた浪費癖をも見直すことにつながることも期待できるかもしれません。
まず、ストレスの原因となった状況について把握しましょう。
お金がない状態であれば、なぜそうなったのかです。
1.収入に対して多すぎる支出
2.必要のない出費・無駄な買い物
3.無理なローン計画など
背伸び支出、繰り返される無駄な手数料(ATM手数料等)、手軽に利用するカードローン、積み重なるクレジットカードのボーナス払い、安易なリボルビング払いの選択、収入が少しでも減れば払いきれなくなる住宅ローンや自動車ローン等々。自身の収支を知り、すぐにでも気を付けて直すべき点もあれば、資産全体の見直しが必要なこともあります。
何もせずにそのまま続ければ、手数料や利息が嵩み、ますますストレスを大きくしかねません。いかにマネーコントロールをできるようになるかが大切です。
お金がある状況であれば、今後どうしたいか、どうすべきかを時間軸に沿って中長期に考えます。
早めに相続対策をする、運用方針を考える、投資について勉強する(退職金を一極集中のリスクの高い投資によって失くす、投資詐欺に引っかかるということがないようにする知識を得る!)。慌てずに、ただしなるべく早めに向き合えば必要以上のリスクを抱えることはなくなるはずです。
お金についての知識を得て、自身でコントロールできるようになることがマネーストレス軽減の近道のはずです。余計なストレスは溜めないようにしたいですね。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員